リユースとは?リサイクルとの違いや6つの具体例をわかりやすく解説

リユースとは?リサイクルとの違いや6つの具体例をわかりやすく解説 環境用語

リユースとは、一度使った製品や部品を廃棄せず、そのままの形で繰り返し使用し、ごみの発生を抑えながら製品寿命を延ばす取り組みを指します。

原材料などに変えて再利用するリサイクルとは仕組みが異なり、3Rでは発生抑制のリデュースに次ぐ優先度の高い取り組みという位置付けです。

衣類・家具の売買、容器の繰り返し使用、製品の修理など、個人と企業が実践できる方法があり、資源消費の削減にもつながります。

本記事では、リサイクルやリデュースとの違い、身近な具体例、メリット、再使用できるか判断して手放すまでの手順を順番に解説します。

  1. リユースとは?最初に押さえたい3つの基本
    1. 使用済みの製品を廃棄せず繰り返し使う取り組み
    2. 製品をそのまま使う方法と部品を再使用する方法がある
    3. 3Rではリデュースに次いで優先される
  2. リユースとリサイクル・リデュースの違い
    1. リサイクルは原材料などに変えて再利用する
    2. リデュースはごみの発生そのものを減らす
  3. リユースで得られる3つのメリット
    1. ごみを減らして焼却・埋立処分の負担を抑える
    2. 資源消費や製造・廃棄に伴う環境負荷を軽減する
    3. 購入・処分費用を抑えて地域や人との循環を生み出す
  4. 個人と企業が実践できる6つのリユース例
    1. 衣類・家具・家電をリユースショップやフリマアプリで売買する
    2. 不用品をお下がりや寄付として必要な人へ譲る
    3. 壊れた製品を修理したり使用可能な部品を再使用したりする
    4. オフィス家具・物流容器・パレットを繰り返し使用する
    5. レンタルやシェアリングで一つの製品を繰り返し利用する
  5. リユースできるか判断して手放すまでの4ステップ
    1. 使い続ける方法や修理できる可能性を最初に確認する
    2. 故障・破損・汚れ・安全性を確認して再使用できるか判断する
    3. 清掃・動作確認・個人情報の消去を行う
  6. まとめ|リユースで覚えておきたい3つのポイント
  7. リユースに関するよくある質問
    1. リユース品と中古品は同じものですか?
    2. リファービッシュ品とは何ですか?
    3. 個人が不用品を売る場合も古物商の許可が必要ですか?
    4. リユース品には保証が付いていますか?
    5. リユースとサーキュラーエコノミーはどのような関係ですか?

リユースとは?最初に押さえたい3つの基本

使用済みの製品を廃棄せず繰り返し使う取り組み

リユースとは、一度使用した製品をすぐに廃棄せず、本人が使い続けたり別の人へ引き継いだりして、製品の使用期間を延ばす取り組みを指します。
環境省も、一度利用した製品をそのままの形態で再使用することを、リユースの基本として説明しています。

たとえば、着なくなった衣類を家族へ譲れば、新しい所有者が製品として使い続けられるため、廃棄せずに再活用することが可能です。
所有者が変わるかどうかではなく、使用済み製品が廃棄されず、製品として再び利用される点で判断してください。

製品をそのまま使う方法と部品を再使用する方法がある

リユースの代表的な方法には、使用済み製品を本来の用途のまま使う「製品リユース」と、取り外した部品を再び使う「部品リユース」があります。

点検や清掃を済ませた中古家電・家具を別の利用者へ販売し、製品として使い続けてもらう方法が製品リユースに当たります。

一方、使用できなくなった自動車やパソコンなどから正常な部品を取り外し、修理用や交換用として組み込む方法が部品リユースです。
製品全体と部品のどちらを再使用できるか分けて考えることで、廃棄せずに活用できる範囲を広げられます。

3Rではリデュースに次いで優先される

循環型社会形成推進基本法の概要では、発生抑制、再使用、再生利用、熱回収、適正処分の順に、廃棄物を扱う際の優先順位が示されています。

リユースは、製品や部品の機能を生かして使用期間を延ばせるため、原材料へ戻すリサイクルより前に位置付けられています。

不用品が出たときは、まず発生や購入を減らせないかを考え、次に継続使用・修理・譲渡を検討する順序です。
リユースできない場合に分別してリサイクルへ回すと、3Rの優先順位に沿って資源を循環させられます。

リユースとリサイクル・リデュースの違い

リサイクルは原材料などに変えて再利用する

経済産業省が示すリサイクルとは、使用済み製品を素材ごとに加工し、原材料として再び利用する取り組みを指します。

製品や部品の機能を生かすリユースに対し、リサイクルでは加工によって製品の形や用途が変化する点が違いです。

使用済みのペットボトルを細かく砕いて再生樹脂にし、衣類や新しい容器の材料として利用する方法が代表例に当たります。

使用後も製品のまま使うか、素材へ戻して別の用途に使うかを基準にして、リユースとリサイクルを区別してください。

リデュースはごみの発生そのものを減らす

リデュースとは、廃棄物の処理方法を工夫するのではなく、物の購入・製造・使用段階から資源消費やごみの発生量を抑える取り組みを指します。

すでにある製品を繰り返し使うリユースに対し、廃棄物になるもの自体を生み出さないことがリデュースの特徴です。

家庭では、必要な量だけ購入する、使い捨て商品を避ける、簡易包装を選ぶ、食品を食べ切るといった行動が該当します。

企業では、容器包装の軽量化、材料使用量の削減、需要に合わせた生産量の調整などが、製造段階における取り組みの一例です。

リユースで得られる3つのメリット

ごみを減らして焼却・埋立処分の負担を抑える

まだ使える製品を次の利用者へ渡せば、その時点では廃棄物として収集されず、製品として利用できる期間が延びます。

ごみ処理へ回る量が減ることで、収集運搬や焼却設備に加え、焼却灰や不燃物を受け入れる最終処分場の負担軽減につながります。

一つの製品を長期間使うほど、同じ用途の製品を短期間で買い替えて廃棄する回数も抑えられる仕組みです。
再使用できない状態になった製品は、素材として利用できるか確認し、リサイクルまたは適正処分へ切り替えてください。

資源消費や製造・廃棄に伴う環境負荷を軽減する

製品を新たに作る際は原材料の採取、部品加工、組立、輸送の各段階で資源とエネルギーを使い、温室効果ガスも発生します。

使用できる製品をリユースして新品への買い替えを減らせば、新たな材料投入と製造工程に伴う環境負荷を抑えられる点が利点です。

ただし、遠方への輸送や大規模な修理・洗浄が伴う場合や、消費電力が大きい古い家電では、負荷が必ず減るとは限りません。

製造・輸送・使用・廃棄までを比べ、使い続けるか、省エネ性能の高い製品へ替えて旧製品をリサイクルするか判断してください。

購入・処分費用を抑えて地域や人との循環を生み出す

リユース品は新品より安く購入できることがあり、売る側も買取代金を得ながら、廃棄にかかる処分費用を抑えられます。

一方、修理・清掃・送料・販売手数料を含めると費用が高くなる場合もあるため、新品の購入や廃棄にかかる総額と比較してください。

地域のリユース店や譲渡の仕組みを通じて物を引き継げば、まだ使える製品が地域内で必要な人へ渡ります。
捨てる側と受け取る側の負担を減らしながら、地域の店舗や寄付活動を介して製品を循環させられる点もメリットです。

個人と企業が実践できる6つのリユース例

衣類・家具・家電をリユースショップやフリマアプリで売買する

着なくなった衣類や、まだ使用できる家具・家電を、リユースショップやフリマアプリを通じて必要な人へ販売する方法です。

店舗では査定から引き渡しまでを任せられる一方、フリマアプリでは価格を決められますが、撮影・説明・梱包・発送の作業が発生します。

フリマアプリへ出品する場合は、汚れや傷、家電の動作状況、付属品の有無を、購入者が判断できるよう正確に記載してください。

大型の家具や家電は送料と搬出の負担が大きいため、出張買取や店舗による引き取りを利用すると、手間と費用を抑えられます。

不用品をお下がりや寄付として必要な人へ譲る

お下がりは衣類や用品を家族・知人へ無償で譲る方法で、寄付は支援団体やリユース目的の窓口を通じて提供する方法です。

サイズが合わなくなった子ども服、読み終えた本、使わなくなった学用品など、使用できるものの売却を望まない場合に向いています。

受入先によって品目、数量、製造年、持ち込みや発送の方法が異なるため、公式サイトや窓口で受付条件を事前に確認します。

著しい汚れや破損がある物、募集されていない物は仕分けや処分の負担になるため、不用品の処分手段として一方的に送らないでください。

壊れた製品を修理したり使用可能な部品を再使用したりする

家具の金具や衣類のファスナーなど、故障した箇所だけを交換すれば、製品全体を捨てずに本来の用途で使い続けられます。

企業が使用済み機器を回収し、点検・修理や部品交換を施してリファービッシュ品として再販売する方法も製品リユースです。

回収した機器から正常に動く部品を選別し、同種製品の修理用や交換用として組み込む方法は部品リユースに当たります。

劣化した電池や安全性を確認できない部品は再使用の対象から外し、製品ごとの回収方法に従って処理してください。

オフィス家具・物流容器・パレットを繰り返し使用する

事業所で使わなくなった机・椅子・棚などは、廃棄せずに別の部署や拠点へ移し、社内備品として再使用できます。
品目、寸法、数量、状態、保管場所を共有台帳へ記録すると、使用を希望する部署との照合や引き渡しが円滑です。

物流では、通い箱や折りたたみ容器、パレットを納品後に回収し、点検・清掃を済ませて次の輸送へ戻す仕組みがあります。
所有者、返却先、返却期限を決めて管理すれば、紛失や取り違え、返却の遅れによって循環が止まる事態を防げます。

レンタルやシェアリングで一つの製品を繰り返し利用する

レンタルは事業者が所有する製品を利用者へ一定期間貸し出し、利用後に返却してもらう仕組みです。
シェアリングは、予約サービスや地域の拠点などを通じて、一つの製品を複数の利用者が共同または交代で使います。

工具、イベント用品、自動車など、使う期間や回数が限られる物を必要なときだけ利用すれば、購入後に保管したままになる製品を減らせます。
利用前に料金、予約方法、返却期限、清掃の扱い、破損時の補償を確認し、提供事業者が定める条件に従ってください。

リユースできるか判断して手放すまでの4ステップ

使い続ける方法や修理できる可能性を最初に確認する

製品を手放す前に、使わなくなった理由が故障、汚れ、サイズの不一致、機能不足のどれに当たるか確認します。
汚れや軽い不具合であれば、取扱説明書に沿った清掃、設定の見直し、消耗品の交換によって使える状態へ戻せるか試してください。

専門業者へ修理を依頼する場合は、保証期間、交換部品の在庫、見積額に加え、修理後も使う予定があるかを踏まえて判断します。

修理後も安全に使えるなら継続使用を選び、直せない場合や使う予定がない場合は、別の人へ引き渡せる状態かを調べます。

故障・破損・汚れ・安全性を確認して再使用できるか判断する

売却や譲渡の前に、ひび割れ、欠損、カビ、異臭などの外観と、異音、異常な発熱、液漏れなどの動作上の問題がないか確かめます。

清掃しても汚れや臭いが残る物、修理後も正常な動作を確認できない物は、安全に使えないためリユースの対象外です。

製品評価技術基盤機構(NITE)は、中古品のリコール情報、修理・改造歴、非純正部品、製造年を確認するよう案内しています。

リコール対象品や動作に異常がある製品は売却・譲渡せず、使用を中止して製造・輸入事業者へ連絡してください。

清掃・動作確認・個人情報の消去を行う

リユースに回す製品は、材質やメーカーの案内に沿って汚れやほこりを落とし、水分や洗剤が残らないよう乾かします。

清掃後に各機能をもう一度動かし、取扱説明書や付属品をまとめ、運搬中に傷や破損が生じないよう梱包してください。

スマートフォンやパソコンは、残したいデータを保存し、アカウントからログアウトしてSIM・SDカードを外した後、機種ごとの方法でデータを消去します。

経済産業省も使用者による事前消去を案内しており、業務端末や消去方法が分からない機器は専門事業者へ依頼してください。

まとめ|リユースで覚えておきたい3つのポイント

  • リユースは、使用済みの製品や部品を廃棄せず、製品として繰り返し使用する取り組みです。
  • 製品を長く使うことで、ごみや資源消費を減らし、購入・処分にかかる費用の削減にもつながります。
  • 手放す前に安全性・衛生状態・動作を調べ、清掃や個人情報の消去を済ませてから方法を選びます。

家庭や職場で使わなくなった物が出たら、すぐに捨てず、継続使用や修理ができないか最初に確かめてください。
安全に再使用できる場合は、製品の状態と受入条件に合う売却・譲渡・寄付・リユース回収へつなげてください。

リユースに関するよくある質問

リユース品と中古品は同じものですか?

完全に同じ意味ではなく、リユースは使用済み製品を再使用する行為や仕組み、中古品は一度使用された商品の状態を表します。
同じ人が製品を使い続ける行為もリユースですが、所有者が変わらなければ一般に中古品とは呼びません。

リファービッシュ品とは何ですか?

リファービッシュ品とは、回収した使用済み製品を点検・清掃し、修理や部品交換を施して再販売する製品です。
整備内容や検査基準、保証期間は販売元によって異なるため、購入前に表示内容を確認してください。

個人が不用品を売る場合も古物商の許可が必要ですか?

愛知県警察は、自分で使用した物や使用目的で購入した物を売る場合、古物商の許可は不要と案内しています。
中古品を仕入れて継続的に転売する場合は許可の対象となるため、営業所を管轄する警察署へ確認してください。

リユース品には保証が付いていますか?

リユース品に共通する保証制度はなく、保証の有無や期間、対象となる故障は販売店や商品によって異なります。
個人間取引では保証や返品を受けられない場合もあるため、購入前に取引条件を確認してください。

リユースとサーキュラーエコノミーはどのような関係ですか?

サーキュラーエコノミーは製品や資源を長く循環させ、廃棄物の発生を抑える経済の仕組みです。
リユースは製品や部品を繰り返し使って価値を保つ方法として、その仕組みを構成する取り組みの一つです。

【参考】
リデュースとは?3Rの違いや家庭・企業の取り組みをわかりやすく解説

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